【会話文】彼女への小さな結晶




炭坑にて──…



リアス
「よっしゃー! 今日の修行ノルマ達成だあーい! あれ?アガサちゃん嬉しくないの?」

アガサ
「ううん。エリンへのクリスマスプレゼントを何にするか、まだ決まってなくて悩んでいたんだ」

リアス
「そーなんだ。あとねーアガサちゃん!修行中に白くてキレーな石拾ったけどさ、なんて名前か知ってる?」

アガサ
「えっ、そそそれってムーンストーンじゃない!エリンの誕生石だよ!?」

リアス
「マジで?!」

アガサ
「うう、エリンへのクリスマスプレゼントにしたいけど、リアスくんが見つけた物だし……」

リアス
「全然いーよ! アガサちゃんからのプレゼントにしても」

アガサ
「ええ、悪いよ……せっかく見つけたんだし」

リアス
「オレが良いって言ってんだからいーの!本物の石か、早くリチャードさんに鑑定してもらお!」

アガサ
「うう゛〜っ。リアスくんちゃま、ありがとううううっ!! これでぼかぁエリンと……あは……♡」

リアス
「ちょ、またヤバサちゃん発動してるー!こっちくんな! ソーシャルディスタンスしろー!」



******



そして鑑定後──…



リチャード
「この石は白瑪瑙ですね」

アガサ
「えっ、嘘…ムーンストーンじゃない…?」

リチャード
「白い石は判別が難しいので無理もないでしょう」

アガサ
「そうですよね……」

リチャード
「エリンさんへのプレゼントは、違う石を予定されていたのですか?」

アガサ
「はい、クリスマスプレゼントに誕生石のムーンストーンを渡したかったので……」

リチャード
「そうですか……私としては白瑪瑙を贈るのもいいと思いますよ。白瑪瑙は大切な人との絆を深める、あるいは過去に受けたトラウマから心を守る力を持つ石です」

リアス
「あー、そういえば心のチョーワの力を持ってんだって聞いたことあるねー」

アガサ
「この石が……ですか?」

リチャード
「はい。もしそれでもムーンストーンを贈りたいのであれば、こちらから探索を手配致しますが……」

アガサ
「いえ!この石は元々はリアスくんが見つけてくれたので……それにエリンを守ってくれる力があるのなら、この石を贈りたいです」

リチャード
「かしこまりました。では加工は希望しますか?」

アガサ
「はい!……ペンダントをお願いします」


リアス
「ふっふ〜ん♪ エリ姉、喜ぶといいねー!」



悠然画帖 -ユウゼン ガチョウ-

管理人:柚月 真桜 「好きなものを好きな時に描く」をモットーにブログ運営中。 PCが無いのでAndroid版メディバンペイントを愛用。お絵描きのお供はいつも好きな飲み物とお菓子で。