ぷらいべったーよりお引越し
長いので2話分のみ
10.魔術士アバター
エリン
「アガサ、見てー!魔術士アバターが当たったから早速来てみたの」
アガサ
「わぁ!可愛いね、似合ってるよ!」
エリン
「ホント?!嬉しい…」
物影から覗いているリアス
(ふっ、オレはわかっているんだよ…。アガサちゃんはこのなんの変哲も無い会話を交えていると見せかけて、もう既に頭の中ではエリンの好みの衣装レポートをしていると…!)
アガサ
(胸元の露出があってもアスコットタイなどでカバーできるものはOK、スカートの丈は短くてもアクティブに動けるのとロングコートで後ろをカバーできるからOK…なるほど)
(そう言えば前によく来てたグロリアスもそうなんだけど、エリンは中衛っぽい物が好きなのかな? 布と鎧のバランスが上手く中間に持っていてかつ動きやすそうに調整されたパーツみたいな…)
エリン
「アガサ、どうしたの?この服やっぱり似合ってなかったのかな…?」
アガサ
「いーや、全然?! とても可愛いよエリン!!(魔術士アバターさんいい仕事したね!)」
エリン
「そうなの?良かった〜!」
アガサの心を見透かしていたリアス
(はい予想通りー!)ドヤッ
──────────
11.エリンの怖いもの
今晩の四人の食事はダンジョンの中で支度をするそうです。
アガサ
「今日はスタンポットを作るから、シルビアちゃんとリアスは芋の皮むきをよろしくね」
リアス・シルビア
「「はーい♪」」
アガサ
「エリンは僕と肉を切ろう」
エリン
「あ、私の得意分野(刃の扱い)を覚えてくれていたのね?ふふっ」
───…
────…
リアス
「皮剥くの、苦手なんだよなぁ……ぶ厚くなっちゃうし……」
シルビア
「でもしっかり芽を覗いてから剥いているじゃないか。皮の厚さは気にしなくて構わないだろう?」
リアス
「けどね?芋が小さいと、煮る時溶けて無くなっちゃうんでしょ?薄く剥くコツを教えて欲しいなぁ〜」
シルビア
「そうだな……手本を見せるよ。まず動かすのは包丁では無くて芋からなんだ。包丁を持つ親指で、皮と刃を軽く押さえながらやるといいぞ」
リアス
「わあ、綺麗に繋がってるのなんかかっこいい……」
シルビア
「ふふっ。それとな、芋はまず平らな面が大きいところから……あっ。手を切ってしまった」
エリン
「えっ。シルビアちゃん大丈夫!?」
シルビア
「大丈夫だ、ちょっと切ったぐらい何とも無いよ」
リアス
「いや!めっちゃ血が出てるよ、深いんじゃないの?!」
エリン
「あ、あああ………」
アガサ
「エリン、見ちゃダメだよ!!」
(アガサに後ろから片手で両目を塞がれる)
エリン
「っ?!はっ、はぁー……」
アガサ
「リアスくん、シルビアちゃんの怪我の手当を早く……!僕のカバンに給水ボトルと救急箱があるから!」
リアス
「わ、わかった……!!」
アガサ
「大丈夫、大丈夫怖くないから。落ち着いて」
エリン
「はぁ、ううっ……やだ、血は、血は嫌だ……!」
アガサ
「うん、今手当てしているから。大丈夫だよ」
───…
────…
リアス
「終わったよー!」
シルビア
「騒ぎを起こしてしまって申し訳ない……」
アガサ
「よくあることなんだし、気にしないで。エリンも落ち着いているよ」
リアス
「そうか。エリ姉、眠っているね」
アガサ
「エリンは他人の血がとても苦手で、ちょっとのものでも怖がってしまうんだ」
リアス
「そう言えば、エリ姉は人との戦いでは『止め』は必ず、柄を使った格闘技で相手を失神させてるってアガサちゃんが言ってたね」
アガサ
「血は僕も苦手だし、あの気持ちはわからなくもないけどね。でも、今回の事はあまり気にしないで大丈夫だから」
シルビア
「恐れ入るよ。じゃあ、エリンさんが元気が出るように上手いスタンポットを作らないとな」
リアス
「そだねー!」
アガサ
「うん、二人ともありがとう。僕も頑張るよ」
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